クシャっ!、パカっ!、ぽよ〜ん! 3人のクリエイターが、紙の本質に迫り、新しい表情を描き出す3つの商品を生み出しました。 「イノベーション(新結合)」の誕生の瞬間を目撃した気分です。 27日(木)、福永紙工さんで新作発表会がありました。 福永紙工といえば、今では世界中の美術館ショップで見かけるトラフ建築設計事務所の「空気の器」や MacのアイコンをデザインしたSusan Kareさんも感激したテラダモケイなど、 数々の紙細工で、日本どころか世界を魅了している会社。 ISSEY MIYAKEのfloriographyの一輪挿しの紙袋など、素敵な紙袋や紙箱の多くも手がけている、 まさに「ステキな魔法」が生まれる場所。 世界に誇っていい会社の1つだと思います。 創業55年(かみの工作所が始まって12年目)の福永紙工の最新のプロジェクトでは、 ディレクターに、同社と製品もつくった経験のあるデザイナー、岡崎智弘さんが就任。 「紙」という素材と向き合う考え方、視点を掘り起こしたいと「 #紙工視点 」というタイトルが与えられ、 実際にものづくりにあたる3人の女性クリエイターが選ばれました。 プロダクトデザイナーの辰野しずかさん グラフィックデザイナーの小玉文さん
アーティストの荒牧悠さんという この性格もアプローチも異なる3人の選び方が絶妙で、「まったく同じ紙という素材がこんなに広い表情を見せてくれるんだ!」と 見る人を驚かせる3商品が誕生しました。 辰野さんは、さすがプロダクトデザイナー。 組む相手の人と徹底的に話をします。福永紙工の人と徹底的に話を重ねていく中で、 果物などを送る際に使われるクシャクシャにした紙(緩衝材としての紙)にインスピレーションを得ます。 このクシャクシャにした状態を何か。もっと違った形で見せられないか。 こうして彼女がたどり着いたのが「948(クシャ)」という製品。 折り紙ほどのサイズの紙にレーザーカッターで美しい切れ込みが入っています。 この状態で風にひらひらさせても、かなりステキなのですが、この紙をクシャっと丸めると まるで月桂樹の王冠のようになったりとかなり植物的な表情が浮かび上がってきます。 クシャっと、力任せに潰しているのに、その潰された形がなんとも繊細で美しい。 これまでになかった新しい紙細工、正直、凄いと思いました。 これだけ美しいアート作品のようでありながら、実は紙のサイズや、模様はコストやレーザーカッターの処理にかかる時間コストなども ちゃんと計算している辺りにも「さすがプロダクトデザイナー」を感じました。 小玉さんは、さすがグラフィックデザイナー。視覚的アプローチから紙に迫りました。 最初は紙の「破れる」という特質を追求していたようですが、 そこから紙のようなやわらかい素材ではななく、石のような硬い素材ならではの特質である「割れる」という表情を紙で表現できないかと模索を始めます。 「割れた紙」と聞いた時には、どんなものか想像もつかなかったのに、目の前に石を直方体にカットしたような箱「STONE」が実は紙製だと聞き驚きました。 割れる以外にも本当はテカテカとした光沢のある質感なども追求していたようですが、こちらは製造が難しく、今回の製品化は見送ったそうですが、 チャレンジ製品が凄いし、まったくの正反対の特質を掛け合わせたものが生み出すスパーク(輝き)の強さのようなものを感じました。 3つめ、荒牧さんの商品は名前からしていきなり「ポヨン・ペロン」。 ゆるふわなな印象で実用性もなさそうですが、これ新しい画期的な知育玩具を生み出してしまったんじゃないでしょうか? 荒牧さんによれば「やじろべえ」が1つのインスピレーションになったものの、「やじろべえ」のようなものを目指してしまうと その派生物にしかなれない、そうではない「やじろべえ」と肩を並べる新しい物を目指して生み出したといいます。
 帯状の紙をジョイントの紙で止めるだけで、色々と新しい紙のおもちゃがつくれてしまう。私はまるで「紙のレゴ」のように感じました。 いずれは「レゴランド」ならぬ、「ポヨン・ペロン」ランドがつくれてしまいそうなくらいに幅広い表現のバリエーションが可能だし、 何よりもレゴなどにはない触感の楽しみや、重力や張力といった物理法則を直に肌で感じて楽しめるという特徴があります。 ちょっと長いのですが、この3人のクリエイターと岡崎さん、 そして今回、紙工視点のパンフレットやWebのために、彼らをインタビューした角尾舞さんのモデレートによるパネルディスカッションには、 ステキなものを生み出すための視点や方法のヒントがいっぱい詰まっていた感じがします。 実はインターネットで中継していたところ、あんなにマジメな内容だったのにのべ1000人近くが見て、最後まで盛り上がってくれていたのが非常に印象的でした。 https://www.pscp.tv/nobi/1dRKZgNnwQXGB なお、トークの前には、数多くの魔法を生み出してきた福永紙工の工場のツアーも行われ、 紙の器をはじめとするいくつかの人気商品の印刷したて、切り抜きたてホカホカのサンプルもいただきました。

nobihayaさん(@nobihaya)が投稿した動画 -

林信行のインスタグラム(nobihaya) - 9月30日 21時55分


クシャっ!、パカっ!、ぽよ〜ん!
3人のクリエイターが、紙の本質に迫り、新しい表情を描き出す3つの商品を生み出しました。
「イノベーション(新結合)」の誕生の瞬間を目撃した気分です。

27日(木)、福永紙工さんで新作発表会がありました。

福永紙工といえば、今では世界中の美術館ショップで見かけるトラフ建築設計事務所の「空気の器」や
MacのアイコンをデザインしたSusan Kareさんも感激したテラダモケイなど、
数々の紙細工で、日本どころか世界を魅了している会社。
ISSEY MIYAKEのfloriographyの一輪挿しの紙袋など、素敵な紙袋や紙箱の多くも手がけている、
まさに「ステキな魔法」が生まれる場所。
世界に誇っていい会社の1つだと思います。

創業55年(かみの工作所が始まって12年目)の福永紙工の最新のプロジェクトでは、
ディレクターに、同社と製品もつくった経験のあるデザイナー、岡崎智弘さんが就任。
「紙」という素材と向き合う考え方、視点を掘り起こしたいと「 #紙工視点 」というタイトルが与えられ、
実際にものづくりにあたる3人の女性クリエイターが選ばれました。

プロダクトデザイナーの辰野しずかさん
グラフィックデザイナーの小玉文さん
アーティストの荒牧悠さんという

この性格もアプローチも異なる3人の選び方が絶妙で、「まったく同じ紙という素材がこんなに広い表情を見せてくれるんだ!」と
見る人を驚かせる3商品が誕生しました。

辰野さんは、さすがプロダクトデザイナー。
組む相手の人と徹底的に話をします。福永紙工の人と徹底的に話を重ねていく中で、
果物などを送る際に使われるクシャクシャにした紙(緩衝材としての紙)にインスピレーションを得ます。
このクシャクシャにした状態を何か。もっと違った形で見せられないか。

こうして彼女がたどり着いたのが「948(クシャ)」という製品。
折り紙ほどのサイズの紙にレーザーカッターで美しい切れ込みが入っています。
この状態で風にひらひらさせても、かなりステキなのですが、この紙をクシャっと丸めると
まるで月桂樹の王冠のようになったりとかなり植物的な表情が浮かび上がってきます。
クシャっと、力任せに潰しているのに、その潰された形がなんとも繊細で美しい。
これまでになかった新しい紙細工、正直、凄いと思いました。
これだけ美しいアート作品のようでありながら、実は紙のサイズや、模様はコストやレーザーカッターの処理にかかる時間コストなども
ちゃんと計算している辺りにも「さすがプロダクトデザイナー」を感じました。

小玉さんは、さすがグラフィックデザイナー。視覚的アプローチから紙に迫りました。
最初は紙の「破れる」という特質を追求していたようですが、
そこから紙のようなやわらかい素材ではななく、石のような硬い素材ならではの特質である「割れる」という表情を紙で表現できないかと模索を始めます。
「割れた紙」と聞いた時には、どんなものか想像もつかなかったのに、目の前に石を直方体にカットしたような箱「STONE」が実は紙製だと聞き驚きました。
割れる以外にも本当はテカテカとした光沢のある質感なども追求していたようですが、こちらは製造が難しく、今回の製品化は見送ったそうですが、
チャレンジ製品が凄いし、まったくの正反対の特質を掛け合わせたものが生み出すスパーク(輝き)の強さのようなものを感じました。

3つめ、荒牧さんの商品は名前からしていきなり「ポヨン・ペロン」。
ゆるふわなな印象で実用性もなさそうですが、これ新しい画期的な知育玩具を生み出してしまったんじゃないでしょうか?
荒牧さんによれば「やじろべえ」が1つのインスピレーションになったものの、「やじろべえ」のようなものを目指してしまうと
その派生物にしかなれない、そうではない「やじろべえ」と肩を並べる新しい物を目指して生み出したといいます。

帯状の紙をジョイントの紙で止めるだけで、色々と新しい紙のおもちゃがつくれてしまう。私はまるで「紙のレゴ」のように感じました。

いずれは「レゴランド」ならぬ、「ポヨン・ペロン」ランドがつくれてしまいそうなくらいに幅広い表現のバリエーションが可能だし、
何よりもレゴなどにはない触感の楽しみや、重力や張力といった物理法則を直に肌で感じて楽しめるという特徴があります。
ちょっと長いのですが、この3人のクリエイターと岡崎さん、
そして今回、紙工視点のパンフレットやWebのために、彼らをインタビューした角尾舞さんのモデレートによるパネルディスカッションには、
ステキなものを生み出すための視点や方法のヒントがいっぱい詰まっていた感じがします。
実はインターネットで中継していたところ、あんなにマジメな内容だったのにのべ1000人近くが見て、最後まで盛り上がってくれていたのが非常に印象的でした。
https://www.pscp.tv/nobi/1dRKZgNnwQXGB

なお、トークの前には、数多くの魔法を生み出してきた福永紙工の工場のツアーも行われ、
紙の器をはじめとするいくつかの人気商品の印刷したて、切り抜きたてホカホカのサンプルもいただきました。


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2018/9/30

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