ラブリのインスタグラム(loveli_official) - 4月19日 00時35分

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天気がいいせいで灰色した道路は明るく見えた。
白い線が、より綺麗な白色をしていたようにも思う、たぶん気のせいだろう。
彼女と僕はいつもの日曜日みたいな音楽で足並み揃えて歩いていた。
それはあまりにも、いつもの二人の日常みたいで
僕は今の二人の間に起きていることを少しだけ忘れてしまいそうだった。
それでも隣にいる彼女とのわずかな距離、そのわずかな距離が
「二週間前の二人ではないんだよ」と僕に言ってくるのだった。
僕はその度に君の手をどうしても握りたくなるけれど
手を握るほどの勇気も自信もなく前を向いて歩くしかなかった。
僕と彼女にしか分からないこのわずかな距離。
周りから見れば僕たちは、疑うことなく日曜日の表参道だった。
「今日気持ちいいねー！！！！」
彼女は少し大きめの声でそう言った。
その声の裏にため息が混じっていたことを僕は聞き逃さなかった。
僕にしか聞こえない彼女の声が僕には聞こえるはずで、
彼女は僕を好きになってくれて、彼女は僕を好きでいてくれて、
それが僕にとっても彼女の隣にいる一つの理由だったはずなのに、
彼女の声の後ろにある声の本当の意味を聞くことができなかった。
声を聞いている（つもり）で（つもり）は（つもり）だった。
彼女を失いかけている今、気付くことになってだからといって
失わない前に気付けたのかと言うとそれはそれで気付く事は
できなかったのだろうとも思う。毎日僕は本当に幸せで、
僕が幸せなら彼女も幸せだろうと思っていたのだから。
彼女が口に出す事がなければ二人の関係が終わることはなかった。
それくらい僕たちには問題という問題はなかったのだ。
でもこれが結局のところ僕たちには大きな問題だったのだろう。
こう言ったら変に聞こえるかもしれないが
問題にしてくれたことに彼女の優しさを感じるのだった。
失う覚悟をして僕に伝えてくれたこと、教えてくれたこと
それを言う時にはすでに彼女なりの勇気があったはずだ。
だからといって失いたい気持ちはどこにもない。
彼女の目を見れば彼女の中から僕が違う形になっていることくらいは分かる。
でも僕は諦めたくなかった。ただただ好きなだけなんだ。
あいにく気持ちとは違いすぎるほどの気持ちのいい青空で
三歩先をリズムカルに彼女は足早に歩く。
そして彼女は前を向いて言った。
・ 「今日がずっと続けばいいのに、
そしたらずっと今日のままなのにね」
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#一曲分の話 #わたしのことばたち
@watashinokotobatachi

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