シトウレイのインスタグラム(reishito) - 8月5日 12時40分

「明治乙女物語」滝沢志郎：読了。

明治の時代、初めて高等師範学校女子部が出来た当時の物語。
主人公たちは次の自国を支える誇りをもって勉強に邁進してる。
そして西洋化（近代化）の象徴として（国家的に)マスコット化されてるから、
いろんな偏見や差別、やっかみや嫉みの矢面に立って、明治の世の中を生きている。

男性からは「女のくせに生意気だ」だし、同性からは「あの人ばっかりいい思いして」だし、
目上の人からは「異国にかぶれた若造が」だし、異人さんからは「この子何かイケそうな気がする―！（娼婦扱い）」だし。
（なんかもう、踏んだり蹴ったり！心折れる生徒が出たとしても解らんでもない、、、） 今回この物語を通して見えて感じたのは、
女の人は女の人として自由に生き方を選ぶことが出来るようになったのは
ｰｰｰ教育の権利も持つようになったこと、選挙権を持つようになったこと、社会で仕事をする権利を得たーー
そういうのはここ120年くらいのものだったんだなぁ、と。
黒人解放運動とかも、まだ70年くらいしかたってないし、
歴史上ほとんどの時代は「『男』以外は人 じゃない」って考え方だったんだなぁ、と。

今こんな風に私が当たり前に「人」として権利をもって過ごせてるのは
女の諸先輩（先輩とか親とかおばあちゃんとか、ひいおばあちゃん世代）が頑張って声を上げてくれたからだ。
当たり前だったものを「そうじゃない」って戦ってくれたからなんだと思う。

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