モルのインスタグラム(m_scape) - 4月19日 18時55分
?????? ⑥
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脛を蹴られながら質問攻撃をなんとかかわしたあとは、お母さんの手作り料理でお祝いをすることに。
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「今日はお父さんの好きな中華にしてみました♪」
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と言って、麻婆豆腐やらエビチリやらが運ばれてくる。
目の前にならぶ家庭的な料理の数々。
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たぶんボクは小学生みたいに目を輝かせていたんだろう。
Wさんが不思議そうに見つめてきた。
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「そんなに中華好きだった?」
『う、うん。まぁね』
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テーブルいっぱいに大皿が並べられると、さっそくビールで乾杯した。
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お酒を飲みながら、おいしい料理をつまみつつ、みんなでワイワイしながら食卓を囲む。
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共働きの両親だったため学生の時から食事は一人が多かったし、実家を離れてからもずっと東京で一人暮らしをしてきたボクには、家族と一緒にご飯を食べるという、この空間がたまらなく嬉しかった。
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お母さんに
「お代わりどう?」
って笑顔で聞かれたときは心から幸せを感じた。
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もう何年も言われたことなかったセリフ。
ちょっと涙ぐんでいたかもしれない。
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そんなボクの様子に気づいたWさんが顔を覗き込んできた。
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「どしたのモルさん?」
『なんでもない』
「もしかして泣いてる?」
『いや、Wさんと付き合えて幸せだなぁって思ったらつい』
「え?///」
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あらあらというお母さんのあたたかい視線とお父さんの凍てつくような視線が入り乱れて突き刺さる中、当のWさんは演技も忘れ照れまくっていたのが可愛かった。
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『Wさん、今日はありがとう』
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食事を終え、Wさんに駅まで送ってもらってる途中、ふと口をついて出た。
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「え?それ、あたしのセリフw」
『いや、ほんとに』
「そんなに中華おいしかったですか?」
『それもあるけど、なんか、ボクまで家族団らんに混ぜてもらっちゃって』
「ま、今日限りの偽装彼氏ですけどね」
『でも嬉しかった。あっちの世界でも食事はだいたい一人だったから、こーゆーのってすごい憧れてて』
「そうなんですね。あたしはいつもだからそんな感激してもらえるとは思いませんでした」
『ほんと、いい家族だね』
「あ、ありがとうございます♪でもあたしも久しぶりに楽しい食事だったな~」
『それはなにより』
「あっちに帰れたら、早く一緒に食事する人見つけてくださいね」
『がんばるよ』
「あっちの世界のあたしとも仲良くしてくれますか?」
『もちろん。Wさんさえ良ければそのつもり』
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そんなことを話していたら、ふとWさんが歩みをとめた。
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(なんか落としたかな?)
先を歩いてたボクが彼女のそばにもどると、左の袖口をつかんできた。
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いきなりのことでおどろいたけど、彼女がうつむいたまま何か言おうとしていたので、そのままの状態で言葉を待つ。
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しばらくして落ちついたのか、顔をあげてボクを見てきたので、できるだけ優しい口調で聞いてみる。
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『どした?』
「もし...もしですけど」
『なに?』
「もし...帰れないようだったらまた一緒に食事しませんか?」
『そんな気ぃ使わなくても大丈夫だよ?あっちでも1人で食べてたし、今日はちょっと感傷的になっちゃっただけだから』
「じゃなくて......ほら、あの......あたしも今ちょうど彼氏いないし...モルさん、こっちでは誰も頼る人いないみたいだし......しょーがないから当分はあたしがモルさんのお相手してあげます///」
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#自分のいない世界
#今夜はみんなで肉会\\\\(۶•̀ᴗ•́)۶////
#急性日曜夕方現実逃避症候群
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2015/4/19