フィガロジャポンのインスタグラム(madamefigarojapon) - 11月26日 21時15分
2024年春夏ファッションウィーク。実際にショーを見にパリを訪れたスタイリストとエディターに、ランウェイや展示会で見つけたベストルック&アイテムを聞きました。今回は、リボンやフラワーモチーフを愛するスタイリスト、飯田珠緒がおすすめするルックとアイテムをご紹介。
Best Look>>ヴァレンティノ Look 03
「ヴァレンティノでは、まるで石膏像のように立体的かつ繊細に表現されたフラワードレスの美しさに目を奪われました。よく見ると花びらが揺れる様子が精巧な技術で再現されていたり、ビジューで繋ぎ止められていたり......細部にオートクチュールメゾンならではの職人技が光っています。花のほかにも鳩やパイナップルなどのモチーフも使われ、どれもポップになりすぎず、エレガントに表現しているセンスに感激。ショーで行われたFKAツイッグスのライブパフォーマンスもとてもよかったです」
Best Look>>カルヴェン Look 09
「今シーズン、私のなかでベスト1」と飯田さんが言う、カルヴェンは、新クリエイティブ・ディレクターにルイーズ・トラッターを迎え、初コレクションを披露。
「可愛らしさ、シックさ、程よいミニマル感、すべてが絶妙でした。展示会を見に行ったのですが、それはもう欲しいものがたくさん! トランスペアレントが上品なグレーのタイトスカートをはじめ、ビジュー付きブラ、レースのボディスー、ランジェリーやパジャマルックなど、シックでありながらもリアルに欲しい!と思わせるラインナップ。しかも、ウエストマークした細ベルトなど、アクセサリーの使い方、着丈などコーディネートのバランスも絶妙で、久しぶりに服が欲しい!という興奮を覚えたほど素晴らしかったです」
Best Look>>ロエベ Look 45
「トラディショナルでベーシックなアイテムを、シルエットやスタイリングでいまの気分に合うモダンなスタイルにアップデートしているのが、ロエベのクリエイティブ ディレクターであるジョナサン・アンダーソンの素晴らしさだと思います。Look45のコーディネートも、チェック柄ジャケットやシャツといったトラッドなアイテムに、バストのすぐ下でウエストマークしたような極端なまでにハイウエストなパンツを合わせ、ぐっと新鮮なスタイルに。アートピースのようなイヤーアクセサリーにもクラフトに造詣の深いロエベならではの魅力を感じました」
Best Item>>シモーン・ロシャのスカートとワンピース
「リボン好きなもので......。パリで行われたシモーン・ロシャの展示会で見かけた、バックスタイルに大きなボウが付いているスカートが可愛くて惹かれました。フラワーモチーフのアイテムが多数登場しましたが、中でも繊細なシフォンの中にまるでフラワーベースに飾られたかのように立体的なローズがあしらわれたドレスが、とても華やかで素敵でした」
Best Item>>コム デ ギャルソンのKIDS LOVE GAITEとのコラボシューズ
「"グルーミーな状況の中、明るく輝く未来を期待したいという気持ちをコレクションで表したいと思った"とデザイナーの川久保玲さんが語ったように、色と柄がふんだんにあしらわれた今回のコム デ ギャルソンのコレクション。ボタンやビジュー、レースなどで埋め尽くされたデコラティブなシューズが、おもちゃのようでとても可愛かったです」
Best Item>>ザ・ロウのバッグとスリッパ
「ザ・ロウは一見ミニマルな印象ですが、デザイナーであるメアリー=ケイト・オルセンとアシュリー・オルセンのウィットに富んだセンスが私的にはとても好きな部分です。例えばこのルックでモデルが履いているサンダルも、ホテルの部屋に置いてあるスリッパのようなデザインながらフェミニンなサテン地で作られていたり、メッシュのバッグも一見カジュアルながら、実はリュクスなレザーを編み込んで作られていたり。こういったある意味アノニマス・デザイン的なものを高級な素材を使って表現したり、上質なウエアにコーディネートしたり、ファッションにおける意外性、絶妙なセンスの匙加減に惹かれます」
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2023/11/26