喜国雅彦＆国樹由香のインスタグラム(kunikikuni) - 11月10日 15時16分

喜国さんが漫画を辞める際の引導は国樹が渡すつもりでした。ベテラン作家には担当さんも本音を言えないのではと危惧したからです。でも喜国さんは引き際を自分で判断出来る人でした。まだまだ面白いのが描けるのに、筆を折るんですね。絵と文章は続けるのが嬉しいです。お疲れさまでした！（由）

以下、喜国さんの投稿をコピペ。
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DVDで『美代子阿佐ヶ谷気分』初鑑賞。
原作の安部愼一は鈴木翁二と共に、青春時代に憧れた漫画家。

中央線沿線に住み、女性と同棲し、ガロに漫画を持ち込み、仲間と朝まで芸術論を戦わせーー。かつて僕が夢にみた東京がそこにあった。

大学に入ったら漫画を描こうと思っていたが、住んだのは西八王子。僕が思っていた東京でなかったせいで、漫画を描く気力も失せた。
3年後、このままではイカンと決心。授業よりも環境が大切だと、池袋に引っ越し。飲み屋と路地裏、窓の外は高いビル。近くに名画座。ようやく漫画が描けるようになった。そう、なりたかったのは漫画家ではなく、ガロで描かれた世界だったのだ。

僕の漫画家生活は今年で最後。ルートは違ったけれど、スタートはここだった。そんなことを、いろいろ思い出しながらの鑑賞だった。

主演の水橋研二くん、町田マリーさんの二人が素晴らしい。水橋くんは、僕の『月光の囁き』の主演だが、僕にとって「ひょっとしてあったかもしれない世界」の主演もつとめるという奇遇が嬉しい。
声だけで判るという、最近話題の某作も早く観なければ（雅）

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