立教大学のインスタグラム(rikkyouniv) - 6月6日 16時30分


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立教大学(東京都豊島区、総長:西原廉太)理学部の村田次郎教授と同学部4年次生(当時)の塩田将基氏は、「重い人ほど滑り台を速く滑るのはなぜか」という一見もっともらしくも物理学的に考えると実は不思議に思える謎を、卒業研究のテーマとして探究しその性質を解明しました。

ピサの斜塔の実験で知られるように、重いものも軽いものも、空気抵抗がなければ同じ加速度で落下します。自由落下の一様性と呼ばれるこの性質は、高校の物理で学習した通りなら滑り台など摩擦力がはたらく状況でも変わらないと予想されます。ところが公園で親子が滑り台で遊ぶと、多くの場合に大人は子どもよりずっと速く滑ってしまいます。学生時代に物理をしっかり勉強した多くの大人を悩ませるこの謎に、大学生が挑戦しました。

塩田氏と指導を担当した村田教授は、質量が異なるが大きさは同じ物体を実際の滑り台で滑らせて詳しく観測しました。観測には画像処理型変位計測技術を応用して高い精度を達成しました。その結果、物体は終端速度に達して一定の速さで滑る事、そしてその終端速度は重い程大きい事を見出しました。この性質はローラー式でのみ確認され、金属板式滑り台では観測の精度の範囲内では見られませんでした。これらの結果は、これを力学の動摩擦力の問題として扱うのであれば、通常は一定値を取ると学習する動摩擦係数には、実際には強い速度依存性と質量依存性があると解釈できる事を意味しています。

この研究成果は日本物理教育学会の学会誌である『物理教育』誌に6月6日付で掲載されました。

タイトル:すべり台の動摩擦係数の実測研究
著者:村田次郎、塩田将基
誌名:物理教育 第71巻 第2号 95 (2023)
プレプリント:https://doi.org/10.51094/jxiv.236

https://www.rikkyo.ac.jp/news/2023/06/mknpps0000029u6d.html
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2023/6/6

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