西野亮廣さんのインスタグラム写真 - (西野亮廣Instagram)「. . 【不動産は雨の日に見に行け】知っている人は少ないと思いますが、僕、自分のお爺ちゃんに会ったことが無いんです。父方の爺ちゃんはシンプルに早死にだと思うのですが、母方の爺ちゃんは結構しぶとく生きていて、それでも会ったことがありません。その理由なんですけど…うちの母方の爺ちゃんは、婆ちゃんと結婚したのがかなり遅いんですね。そして、婆ちゃんとの歳の差が30歳ぐらいあるんです。「何それ？どういうこと？」と思うでしょ？聞けば、うちの爺ちゃんは奥さんに早くに亡くなられていて、婆ちゃんとは再婚らしくて、その婆ちゃんというのは、爺ちゃんの家で働いていた「お手伝いサン」だったそうです。ちょっとエロい関係なんです(笑) 昼ドラみたいなノリです。それにしても「お手伝いサンって何？」というところなんですけども、うちの爺ちゃんって、どうやら不動産王だったそうで、ガッチガチの経営者なんです。「たぐいまれなる性欲」、そして「ガッチガチの経営者」と聞いて、今の自分にいろいろ合点がいったんですけども、今日の記事のタイトル『不動産は雨の日に見に行け』は、その爺ちゃんの言葉です。さっきも言ったように、僕は爺ちゃんとは会ったことが無いので、爺ちゃんの言葉で残っているのは、これだけ。自分が家を買う時に母ちゃんが教えてくれたんです。「お爺ちゃんが『不動産は雨の日に見に行け』って言ってたよ」と。エロ爺のワリには良いことを言うなぁと思っているんですけど、これ、僕がプロジェクトを立ち上げる時にいつも気をつけていることなんです。要するに、「一番最悪な状態でも『欲しい』と思えるものを買え」ということですけども、言い換えると「GOの判断をくだす時に『希望』『期待』の類いは持つな」ということですね。先日、舞台『テイラーバートン ~奪われた秘宝~』の予算会議があったんですけども、そこなんて、モロに「不動産は雨の日に見に行け」が活かされているんです。スタッフさんが出してくださった収支表の叩き台を見て、まず僕がメスを入れたのは、すべての支出と、すべての収入を、まず「変動性が高い・低い」で色分けして、「変動性が高い支出」は予定よりも高く見積もって、「変動性が高い収入」は予定よりも低く見積もったんです。「一番最悪の状態が出てもプロジェクトが死なない」を予算会議のゴールにしたわけですね。めちゃくちゃシンプルなことなんですけども、メチャクチャ重要なんです。そして、意外と皆やらない。　「ヒットするか、しないか？」は運が絡んでくるので、そこに全体重を乗せてしまうと、いつか終わりが来るんですね。　大切なのは「ヒットしなくても活動を続けられる状態を作ること」です。終わりさえしなければ、いつかヒットに巡り会える。優先度は「ヒットさせること」よりも「終わらないこと」の方が高いんです。皆さんが普段やられている会議でも、よくよく見てみると、「この項目には『希望・期待』を入れちゃダメじゃん！」というのがあると思うので、会議に臨む時はウチの性欲オバケ爺が残した『不動産は雨の日に見に行け』という言葉を思い出してみてください。 #夢と金」5月19日 7時27分