野中生萌さんのインスタグラム写真 - (野中生萌Instagram)「2016年8月4日にクライミングがオリンピック種目に選ばれてから5年、2021年8月6日、銀メダルを獲得し私の人生で最大と言える１つのチャプターがついに終わりました。どこから話を始めよう…。振り返れば本当にいろんな事があって、過去に起きた全てのことがこの"今"に繋がっているのだろうけど、特にこの2年はスムーズでは無かった。精神的にも肉体的にも辛かった。選手選考の問題から始まり、コロナで世界が危機的状態に陥り、大会も開催されるか不安な状況が続いた。その中でもやっと元の感覚に近い状態に戻っていき、過去最高に強いと言える自分で自信があったオリンピックの1ヶ月前、右膝の靭帯を負傷するというアクシデント。そこから大会までの1ヶ月、怪我は想像していたよりも状態が悪く、練習にならない日々が続いた。そんな状態でも登り続けなければいけない、フォームも悪い不完全な状態での練習で次は右の手首に痛みが出始めた。今振り返ってみても恐ろしい…過去1ヶ月の私のクライミングの内容は今まで積み上げてきた全ての自信をぶち壊す内容だった。私の登りをみてメダルは無理だと思った人もいただろう、自分も思った。でもそんなエンディングは絶対に許したくなかったし、このまま本番で何もできなかったら一生後悔すると思った。大会当日は痛み止めを飲みながら、精神力だけで戦い抜いたと言っても過言では無いと思う。決して『こんな辛い状態で、こんなに出来たんだよ凄いでしょ』って伝えたいんじゃない。簡単に目標を変えたり諦められるタイミングはいくらでもあった中で、最後までやり切れた理由を伝えたい。私がこの結果を得られたのは、『こんなボロボロで弱い私を支え続けてくれた周りの友人』『私に期待をしてくれて、応援し続けてくれたあなた』『プロな技術でただひたすらに私に全力を注いでくれたチームの皆んな』『最大限に愛をくれた家族』のお陰であること。彼らがいたからどんな時も忍耐強く、そして最後まで戦い抜くことができた。本当に、感謝してもしきれません。そしてコロナで大変な状況にも関わらず、オリンピック開催にあたり沢山の方々にご尽力頂き、私たちアスリートの活躍の場を作ってくださった関係者の皆様には、深く心から感謝しています。本当にありがとう御座いました！」8月9日 23時04分