西野亮廣のインスタグラム(japanesehandsome) - 6月6日 08時14分


日曜日の今日は、オンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』に届いた御質問(御相談)にお答えしたいと思います。

御質問は3つありましたが、長くなるので、ここでは抜粋して1つだけご紹介します。

▼全編はVoicyで(※のこり二つの質問にも答えています)

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【Q】リキト

システムエラーの例え話で「置き引き」の話をされていましたが、『財布を置き忘れた状況』(システムエラー)を作り出したのは、置き忘れた『人』(ヒューマンエラー)だと思うのですが、システムエラーの改善に結局ヒューマンエラーの改善(個人の努力)も必要なことはないですか?
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【A】

なるほど(笑)

……これ、僕が昔どこかで話した『ヒューマンエラーはない。あるのはシステムエラーだけだ』という話なのですが、何のことか分からない人がいると思うので、ザックリと説明しますね。

チームを組み立てる時に、僕は「性弱説」(=人はそもそも弱い)で設計するようにしていて、「ヒューマンエラーはなくて、あるのはシステムエラーだけだ」と言い切っているんですね。

 
たとえば……

①A君がテーブルの上に財布を置き忘れました。
②次に部屋にやってきたB君がその財布を盗んでしまいました。

……「この場合、罪はどこにあるか?」という問いです。

 
性弱説(人はそもそも弱い)でいくと、これは「『机の上に置き忘れた財布がある』という状況に罪がある」と考えるんです。

 
そこに「置き忘れた財布」さえなければ、B君が罪を犯すことはなかったからです。
つまり、
B君(ヒューマン)のエラーではなくて、
B君に罪を犯させた状況(システム)のエラーであると。

なので、スタッフがミスをした時は、「スタッフを責めずに、スタッフにミスをさせてしまったシステムを改善しろ」というのが西野の言い分です。

前置きが長くなりましたが、このリキトさんが言っているのは、

「そもそも『A君が財布を置き忘れた』というのはヒューマンエラーじゃないか。結局、ヒューマンエラーを改善しないことには、システムエラーの改善にならないだろ?」

ということだと思うんですけど…

 
実は『A君が財布を置き忘れた』というのもシステムのエラーなんです。

…えっと……、大きな駅のホームの階段を想像してください。
 
ホームから改札口に行こうと思ったら、降りなきゃいけないタイプの階段です。
その階段の両脇の壁がありますよね?

ホームの上に、なんとなく高さ1メートル20センチほど飛び出た階段の両脇の壁です。
人がホームから階段に落ちないように塀の役割をしている、あの壁です。

あの壁の頭の部分…もたれかかった時に、なんとなく両肘を置いちゃう部分。

あそこって、平面じゃなくて、なんか、半円になってたりしません?


ここまで話すと謎が解けたと思うのですが、あそこを半円にすることで、荷物を置けないようにしてるんです。

あそこに荷物を置いちゃうと、階段側に荷物が落っこちちゃって、階段を登って来る人の頭に当たるからです。



『置き忘れた財布』の話はあくまで喩えなのですが、財布を置き忘れたA君のエラーじゃないんです。

「A君が財布をウッカリと置き忘れられるようになっている空間」に問題があるんです。

つまり、システムのエラーです。

この時、リーダーが考えなきゃいけないのは、「ならば、どうすれば、財布を置き忘れることができない部屋になるだろう?」です。


この説明で、なんとなくご理解いただいたかと思います。
チームをまとめる時の参考にしていただけると幸いです。
 
 
 
 
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2021/6/6

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