猫沢エミさんのインスタグラム写真 - (猫沢エミInstagram)「食べるものがたくさんあったので、東京駅でお弁当を調達する気はさらさらなかったのだけど、これを見たら捨ておけぬ…このことだった。  私は無類の池波正太郎ファンで、全ての作家の中で、一番多く蔵書を持っているのが池波先生のお江戸小説だ。  渡仏してから枯渇した日本語を、池波先生の大量の文庫本(ときにはスーツケースの半分が池波先生の作品だった)で補い、当時はまだ出来た、機内への液体物持ち込みをいいことに、パリへ帰る際の飛行機には、いつも酒の一升瓶と、深川・みやこの浅利の佃煮をリュックサックに忍ばせていた。  日中、フランス語と闘って、夜寝る前のベッドサイドに一升瓶を立てかけて、日本酒を舐めつつ、江戸古地図を広げて、池波ワールドに埋没した。  私が今も隅田川淵(ここは江戸時代の御船蔵-食料品などの貯蔵庫があった場所だ)に暮らすのは、池波先生のお江戸小説の世界に傾倒しているからだ。  そんな私が、この弁当の前を通り過ぎることなぞできるはずもなく。しっかりと握りしめて家に戻った。  鬼平こと長谷川平蔵の配下で働く与力・佐嶋忠介は、物語のなかで52歳の設定だ。ううむ…私も佐嶋年齢になったとは、感慨深いよのう…などと呟きながら、特別な酒の封を切り、佐嶋忠介弁当を食べつつ、JAZZを流しながら、久しぶりに「浅草・御厩河岸」を読んだ。  最✨高  弁当には、蕎麦稲荷だの小女子のくぎ煮、小柱のかき揚げなんていう、いかにも池波ワールドに登場しそうな、いやがおうにも酒のすすむ粋なつまみがしつらえてあって、ほんの一杯…が、いつのまにほろ酔いに。とても丁寧な作りで、お味も大変よろしかった。  池波正太郎、檀一雄、宇野千代、向田邦子、ヘミングウェイ、アレクサンドル・デュマetc... 古今東西問わず、食を愛した作家をこよなく愛する私。  食べることと生きることを切り離さない、人間臭さそのものの文豪たち。  「ねこしき」にもそのスピリットは流れている。  ところで、佐嶋忠介が活躍する「朝草・御厩河岸」のラスト、長谷川平蔵が占い師の男に自分の寿命を尋ねるシーンがある。すると、男は「50きっかり。」と答える。それに平蔵は、怯むでも嘆くでもなく、目を輝かせて「あと6年か。」と、己の人生でやり遂げたいことを明確に思い描くのだ。(てか平蔵、まだ44⁉️若‼︎ 👀)  あゝ…これもまたイオちゃんの思し召しかとハッとする。死を振り返り、まだまだ嘆くことの多い私に「人生は長さじゃない。志なのよ。」と言う、あの江戸顔の愛娘の顔がはっきりと目に浮かんだ。  #ねこしき  #鬼平犯科帳弁当 全シリーズ制覇したい(*✧×✧*) #猫沢銘品 #イオちゃんフォーエバー #池波先生の命日だった👀 #呼ばれたな」5月3日 22時45分 - necozawaemi

猫沢エミのインスタグラム(necozawaemi) - 5月3日 22時45分


食べるものがたくさんあったので、東京駅でお弁当を調達する気はさらさらなかったのだけど、これを見たら捨ておけぬ…このことだった。

私は無類の池波正太郎ファンで、全ての作家の中で、一番多く蔵書を持っているのが池波先生のお江戸小説だ。

渡仏してから枯渇した日本語を、池波先生の大量の文庫本(ときにはスーツケースの半分が池波先生の作品だった)で補い、当時はまだ出来た、機内への液体物持ち込みをいいことに、パリへ帰る際の飛行機には、いつも酒の一升瓶と、深川・みやこの浅利の佃煮をリュックサックに忍ばせていた。

日中、フランス語と闘って、夜寝る前のベッドサイドに一升瓶を立てかけて、日本酒を舐めつつ、江戸古地図を広げて、池波ワールドに埋没した。

私が今も隅田川淵(ここは江戸時代の御船蔵-食料品などの貯蔵庫があった場所だ)に暮らすのは、池波先生のお江戸小説の世界に傾倒しているからだ。

そんな私が、この弁当の前を通り過ぎることなぞできるはずもなく。しっかりと握りしめて家に戻った。

鬼平こと長谷川平蔵の配下で働く与力・佐嶋忠介は、物語のなかで52歳の設定だ。ううむ…私も佐嶋年齢になったとは、感慨深いよのう…などと呟きながら、特別な酒の封を切り、佐嶋忠介弁当を食べつつ、JAZZを流しながら、久しぶりに「浅草・御厩河岸」を読んだ。

最✨高

弁当には、蕎麦稲荷だの小女子のくぎ煮、小柱のかき揚げなんていう、いかにも池波ワールドに登場しそうな、いやがおうにも酒のすすむ粋なつまみがしつらえてあって、ほんの一杯…が、いつのまにほろ酔いに。とても丁寧な作りで、お味も大変よろしかった。

池波正太郎、檀一雄、宇野千代、向田邦子、ヘミングウェイ、アレクサンドル・デュマetc... 古今東西問わず、食を愛した作家をこよなく愛する私。

食べることと生きることを切り離さない、人間臭さそのものの文豪たち。

「ねこしき」にもそのスピリットは流れている。

ところで、佐嶋忠介が活躍する「朝草・御厩河岸」のラスト、長谷川平蔵が占い師の男に自分の寿命を尋ねるシーンがある。すると、男は「50きっかり。」と答える。それに平蔵は、怯むでも嘆くでもなく、目を輝かせて「あと6年か。」と、己の人生でやり遂げたいことを明確に思い描くのだ。(てか平蔵、まだ44⁉️若‼︎ 👀)

あゝ…これもまたイオちゃんの思し召しかとハッとする。死を振り返り、まだまだ嘆くことの多い私に「人生は長さじゃない。志なのよ。」と言う、あの江戸顔の愛娘の顔がはっきりと目に浮かんだ。

#ねこしき #鬼平犯科帳弁当 全シリーズ制覇したい(*✧×✧*) #猫沢銘品 #イオちゃんフォーエバー #池波先生の命日だった👀 #呼ばれたな


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2021/5/3

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