蓮井元彦のインスタグラム(motohiko_hasui) - 10月16日 11時20分

『光を見ている寅吉』
東京, 2020

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『きみをおもう』

千葉で拾われた猫の寅吉がうちに来て1年と2ヶ月が経った。
7月の終わり頃、富津岬に気晴らしに行った帰り道に痩せ細った寅吉と出会った。

寅吉はうちではシリアス・ガイと呼ばれている。いつも真面目に家の中を隅々まで見回っているからだ。おそらく高い確率で家に外敵が入ってくることはないのだろうけど。
寅吉はその事をきっと知らないのだ。

寅吉の毎日の生活はシンプルだ。
早朝４時くらいに目を覚まして窓の外を確認して、廊下を走る。
６時くらいに床に戻って眠る。
場所を変えながら昼寝をして、午後の陽の光の中の窓辺で日光浴と毛繕いをしたり窓の外を眺め、夜になると遊んでくれと言う。
深夜１２時頃に一通りの警備をして問題がなければ寝床で就寝。
この生活のルーティンを３６５日真剣に行っている。

寅吉と生活していると、人間ももっと直感的にものを考えたりできないものかと思ったり、人生の夢や目標というような言葉に縛られたりしないで、今をただ生きるだけで十分立派ではないかと思うことがある。自由奔放に生きている彼らに魅力を感じる理由の一つではないか。
それはさておき、僕は寅吉のまっすぐな目差しがとても好きだ。

１年と２ヶ月が経った今、寅吉の故郷を訪ねた。
去年まで縁もゆかりもなかったその風景は今は少し異なって僕の目に映る。

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for animals, by humans
@same_gallery

#蓮井元彦　#きみをおもう

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