花柳まり草のインスタグラム(marikusa.hanayagi) - 7月25日 23時19分


【ゆきちゃん】
ゆきちゃんとの出逢いは、夢の中でした。

私は、ドライブをしていました。
助手席には男性が乗っていたと思います。
誰だったかな。うろ覚えです。

とにかく、私とその人は山道をどんどん登って行きます。

時刻は、おそらく17時とか18時頃。
山の中がうっすらと暗くなり始めていました。
寒くもなく暑くもない日で、季節はよく分かりません。

九十九折の道はコンクリートでしっかりと舗装されていて、運転が楽だったのがとても印象的でした。

途中に、大きな駐車場がありました。

「ここに停めましょう」

と一度はそこに入りました。
ですが、気がつくと、またさっきの様に山道を登っているのです。

「私はどこに向かっているのかな」

よく分からなくて少し不安でした。
けれど、助手席に座っている男性は、とても安心しているご様子。
きっと二人で旅行でもしているのでしょう。

すると、目的地が近づいて来たようです。
そこにはまた、大きな駐車場がありました。

そして駐車場のすぐ側には、山の奥に続いていると思われる獣道がありました。

「あそこを歩いて行くのか・・・」

あたりはだいぶ暗くなっていましたので、私は少し不安になりました。
もちろん、道の先は見通すことが出来ません。

でもとにかく、私と一緒にいる男性は連れ立って歩き始めました。

しばらく森の中を行くと、場面がスッと変わりました。

私と男性、そして何人かのお客さんとで「何か」に乗っていました。

エレベーターでしょうか?

とにかくよく分からないのですが、「どこかにつながっている木の箱」みたいな乗り物に乗っていて、それが動いているのが分かります。

すると、先ほどよりも高い場所に連れてこられた様です。

ほのかに光を発しながら私の周りを虫が飛んでいました。

気がつくと、私は、白くて綺麗な狐さんを抱っこしていました。

「ふわふわで気持ちいい・・・」

私はその狐さんを、力を込めて、でも優しく、ぎゅーーっと抱きしめました。

その狐さんはとっても温かくて、柔らかくて・・・私はとてつもない安心感を覚えました。

✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎

えも言われぬ幸福感に包まれたまま、私はお布団の中で目を覚ましました。

「あの狐さんに、また逢いたい」

そう思った私は、早速ネットを駆使し、あの可愛い狐さんを探しました。

雪の様に白くて、優しい狐(こ)。

こうして、私は再びゆきちゃんを抱きしめることが出来たのでした。

おしまい。


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2020/7/25

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