丸山敬太のインスタグラム(keitamaruyama) - 3月14日 23時45分

冷たい雨の降る春の夜に
気になっていた映画を観ました。
雨のせいもあってずっと映画の中の気分を引きずったままです。
久しぶりに美しい映画を観たなぁーって気持ち。

まだまだアナログでサイゴンと呼ばれていた頃のホーチミン。
訪れたことのある人ならわかるあの独特な猥雑とも言える空気や匂いや音や湿度がたちのぼってくる。レトロな街並みも散りばめられたモチーフも。
物語はとても切ない。孤独な魂が出逢い寄り添い、すれ違う。

決して新しくもないし、寧ろどこかで観たことのあるような切ない美しい話なのだけど。

それが何故だかとてもとてもフレッシュで新しくみえた。

材料はレトロなのだけど、どの場面もどの画角もセンスが良くてモダン。特に光と影と色。
まるで上質な写真集をパラパラ漫画でみているみたい。音楽もエンドロールのフォントまでも全てが美しい。

全部タイプでした。

そして何より驚いたのが、このベトナム映画を撮ったレオン・レ監督は長編デビュー作。主演のユンをセクシーに切なく演じたリエン・ビン・ファットはデビュー作だと言うこと。

すごいなぁ。こういうのが好き。
清らかな気持ち。

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