植田夢月さんのインスタグラム写真 - (植田夢月Instagram)「#tb #間があいちゃった Freerider(フリーライダー) DAY1  11/13、いよいよゴーアップ。 まずは、2日前にホールバッグを残置した場所までユマール。  この日の核心はHollow Flake(ホローフレーク) / 5.9 R。なぜ危険度を表す形容詞「R」が付いているかというと、普通のカムでは、最後の10mほどはプロテクションが取れないから。  更に、ホローフレークに入るために、スラブをトラバースして横のクラックをダウンクライムしなくてはならないのだが、そこに5.11dが付いている。  増本さんから、某元ワールドカップチャンピオンが、昨年ここで2日間足止めをくらった話を聞いていたので、もしかしたら、ここで敗退の可能性もあるな…と思っていた。が、夫がしっかりオンサイト。  次の12ピッチ目は、私がリードする番。  前半に5.7、後半に5.10aが付いていて、Easyに登れるピッチかと思いきや、目の前には下開きのチムニー。こういうクライミングはあんまりしたことない。しかも、チムニーに入ってる間はプロテクションが取れなさそう。  よし、と意気込んで取り付いてみるが、やっぱり怖い。どうしても、ここで落ちたらどうなるかを想像してしまう。足が滑らないように全神経を集中させ、なんとか5.7の部分を突破。 上部は気持ちの良いクラックが続く。1箇所ムーブに迷って時間をかけてしまったが、なんとかこのピッチをオンサイトできた。  この日はホローフレークレッジでビバーク。初めてのウォールライフだ。寝られるスペースは少ないが、意外と快適に寝られた。 日が沈むと、どこからかネズミがやってきた。私達の荷物を漁ろうと頑張っている音を聞きながら寝た。   ヨセミテのグレーディングは辛い、とよく言われる。どっちかというと、当てにならない、という表現の方が適切だろうか。一つ確実に言えるのは、5.7以上が付いていたら油断してはならない、ということだ。  色んなブログやら記事やらを読んだが、実際、5.13クライマーでも5.7〜5.9で落ちている。5.14クライマーが5.10+で落ちてあわや大事故という出来事もあった。 逆に、この後のピッチで、5.10aで落ちた後に5.10dをオンサイト、なんてこともあった。  そもそも、花崗岩やクラック自体、人によって難しさの感じ方がかなり違うことが多い。 花崗岩はホールドが乏しいので、身長が低い人にとっては5.12に感じる5.10があってもおかしくない。同じサイズのクラックが延々と続く海外のルートでは、体のパーツが小さい日本人女性は5.12が簡単に登れて5.10で苦労する、みたいなことはよく聞く話である。  グレードが当てにならない、という状態は、クライミングにおいて最も嬉しいのはどういう時か、ということをハッキリさせてくれる。 自分の限界に挑戦して、自分に負けなかったとき。自分の殻を破れたとき。不可能に思えていたことが可能になったときだ。 やるべきことは、今目の前にあるピッチに対して、真剣に向き合うことだけだ。 うん、口で言うのは簡単なんだけどね…。  DAY2に続く。  1枚目: ホローフレークを登る夫 2枚目: 12ピッチ目を登る私 3枚目: ホローフレークのビレイ点からの景色 4枚目: ホローフレークレッジで荷物を広げている夫」12月26日 18時42分 - dream_moco

植田夢月のインスタグラム(dream_moco) - 12月26日 18時42分


#tb #間があいちゃった
Freerider(フリーライダー) DAY1

11/13、いよいよゴーアップ。
まずは、2日前にホールバッグを残置した場所までユマール。

この日の核心はHollow Flake(ホローフレーク) / 5.9 R。なぜ危険度を表す形容詞「R」が付いているかというと、普通のカムでは、最後の10mほどはプロテクションが取れないから。

更に、ホローフレークに入るために、スラブをトラバースして横のクラックをダウンクライムしなくてはならないのだが、そこに5.11dが付いている。

増本さんから、某元ワールドカップチャンピオンが、昨年ここで2日間足止めをくらった話を聞いていたので、もしかしたら、ここで敗退の可能性もあるな…と思っていた。が、夫がしっかりオンサイト。

次の12ピッチ目は、私がリードする番。

前半に5.7、後半に5.10aが付いていて、Easyに登れるピッチかと思いきや、目の前には下開きのチムニー。こういうクライミングはあんまりしたことない。しかも、チムニーに入ってる間はプロテクションが取れなさそう。

よし、と意気込んで取り付いてみるが、やっぱり怖い。どうしても、ここで落ちたらどうなるかを想像してしまう。足が滑らないように全神経を集中させ、なんとか5.7の部分を突破。
上部は気持ちの良いクラックが続く。1箇所ムーブに迷って時間をかけてしまったが、なんとかこのピッチをオンサイトできた。

この日はホローフレークレッジでビバーク。初めてのウォールライフだ。寝られるスペースは少ないが、意外と快適に寝られた。
日が沈むと、どこからかネズミがやってきた。私達の荷物を漁ろうと頑張っている音を聞きながら寝た。


ヨセミテのグレーディングは辛い、とよく言われる。どっちかというと、当てにならない、という表現の方が適切だろうか。一つ確実に言えるのは、5.7以上が付いていたら油断してはならない、ということだ。

色んなブログやら記事やらを読んだが、実際、5.13クライマーでも5.7〜5.9で落ちている。5.14クライマーが5.10+で落ちてあわや大事故という出来事もあった。
逆に、この後のピッチで、5.10aで落ちた後に5.10dをオンサイト、なんてこともあった。

そもそも、花崗岩やクラック自体、人によって難しさの感じ方がかなり違うことが多い。
花崗岩はホールドが乏しいので、身長が低い人にとっては5.12に感じる5.10があってもおかしくない。同じサイズのクラックが延々と続く海外のルートでは、体のパーツが小さい日本人女性は5.12が簡単に登れて5.10で苦労する、みたいなことはよく聞く話である。

グレードが当てにならない、という状態は、クライミングにおいて最も嬉しいのはどういう時か、ということをハッキリさせてくれる。
自分の限界に挑戦して、自分に負けなかったとき。自分の殻を破れたとき。不可能に思えていたことが可能になったときだ。
やるべきことは、今目の前にあるピッチに対して、真剣に向き合うことだけだ。
うん、口で言うのは簡単なんだけどね…。

DAY2に続く。

1枚目: ホローフレークを登る夫
2枚目: 12ピッチ目を登る私
3枚目: ホローフレークのビレイ点からの景色
4枚目: ホローフレークレッジで荷物を広げている夫


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2019/12/26

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