丸山敬太のインスタグラム(keitamaruyama) - 6月6日 01時52分

海辺のカフカ観賞。

素晴らしかった。こんな心の奥底から突き上げられるような感情で、恥ずかしいぐらい嗚咽してしまいながらスタンディングオベーションで拍手を我を忘れてするのはいつぶりだろう。。
今もまだ、ぼんやりとあの世界を行き来している。

透明な水の中のような場所で、揺蕩うように進む色んな次元が入り混じり、混沌としているのにシンとしてる世界。

思えば自分が、蜷川という難しい名字を意識しはじめたのはどれぐらい前だろう。すこしおませだった僕は、中学の終わりぐらいには、お芝居を観ることに目覚め最初に観た蜷川作品は
NINAGAWAマクベスだったように記憶している。
それから、下谷万年町物語や、王女メディアや、近松心中物語、身毒丸、、、などなど、夢中になってのめり込んだ。
当時は一緒に行ってくれる友達なんていなかったから、劇場から独りの帰り道の何とも言えない昂揚を今でも覚えている。
自分のクリエーションの何割かは確実に蜷川幸雄さんの影響を受けている。

朝倉摂さんの舞台美術や辻村ジュサブローさんの衣裳、光と音と感情のうねりと何とも言えない猥雑さと美しさ。。。 改めてもう新作は見られないのだなぁーと。

僕は色んな場所に降る雨のことを思う。
世界の縁に降る雨のことを。

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