渡辺真起子のインスタグラム(watanabe_makiko) - 3月4日 21時17分
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映画『たまらん坂』完成披露試写会(2月28日(木)/新宿武蔵野館)
キャスト、スタッフ、支援者、各界の著名人で満席の劇場(学生スタッフは立ち見になってしまったので申し訳ない)。小説家・三田誠広氏による小気味好い開会の挨拶が終わると、すぐに本編がはじまった。
最前列の隅っこで首を斜めにして、スクリーンを眺めながら、制作期間である4年間を86分の中に感じた。
それは走馬灯のように、映画作りに深くかかわってくれた人たちとの尊い時間が、現れては過ぎ、また現れては過ぎと、不思議な映画体験だった。
ぼくは映画監督という作品の責任者ではあるけれど、ぼく自身のしごとは全体の一部でしかない。
映画はそこに世界がなければ、なにも成立しない。
映し出される世界を一緒に考え、準備し、丁寧に積み上げてくれたひとり一人の姿が画面から浮かび上がると、もう客観的な視点などはどこにもなく、ただ感情だけがもろくなる。今日だけは許してと、自分を甘やかす。
エンドロールが終わり、劇場が明るくなった。隣席のプロデューサー・土屋忍の顔を見ると緊張感がただよっている。あっと、あわてて気を引きしめ直し、舞台挨拶にうつる。
スポットライトを浴びる主演の渡邊雛子の表情が見たことないくらい輝かしい。きらきらとした小さな自信が彼女の周りを旋回しているように見える。古舘寛治、渡辺真起子、小沢まゆと全身全霊で共演した彼女は、もう素人でも学生でもないのだろう。
続いて、小説『たまらん坂』の原作者・黒井千次氏が席を立つ。大きな拍手が沸き起こる。映画の分数と同じ86歳の文豪は、「原作と違うものになったことが良いのかも知れない」と底しれない穏やかな言葉を綴ってくれた。
洗練られた黒井文学の中に、映画を見つけたつもりだが、見つけたと言い切れるまでには、まだまだ上映を重ねなければならない。
ロビーで、写真家・石内都氏に「シブいじゃん。こそこそ、こんなことしてたのね」と笑ってもらい、画家・諏訪敦氏には、「あのカット、オフィーリア?いいんじゃないの」とひやかされ、かつてカメラの前に立ってくれた敬愛する二人のアーティストに深く頭を下げた。
映画が産声をあげた。皆さまにお届けるするためには、これからが勝負だ。
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2019/3/4