佐藤千晶のインスタグラム(satochiaki125) - 2月25日 21時52分

福島県のイメージを香りでリブランディングするプロジェクト
Air Aroma Japan×TOMODACHI project「ふくしま香LINK プログラム」@なかやま雪月火

今回は「香りと音」がテーマ。私は音の講師として、かまくらの中で「雪」「月」「火」の詩を朗読をしました。

かまくらの中には「言の葉」を表した木の雪像があって。枝には明かりが灯っていました。ふわっと香りが舞い、ゆらゆら揺れるあかり。私の声も雪が吸収するんじゃないかな、ってくらい、しんとした空間。それはとても幻想的な空間でした。 ▶︎「雪」がテーマの詩は、明るくキラキラした美しい詩。
▶︎「月」がテーマの詩は、切なくて悲しい、でも優しい詩。
▶︎「火」がテーマの詩は、情熱的で、強くて、人間に問いかけを与えるような考えさせられる詩。

何組かに別れてそれぞれ違う詩をお聴きいただく体験プログラムだったので、聴いた詩によって、受け取ってくれたメッセージ、感情や感想が全く違いました。その3つの違った世界観を感じてもらうのは、主催の方の狙いでもあったのでよかった…。（読み手としてはちょっぴりドキドキしたけど笑）

そして、もう一つ。
この朗読をする前に、大内宿でお昼を食べた時のこと。大内宿の酒屋さんの前で日本酒の試飲をしていて。勧めてくれたお母さん2人が「どこからきたの？」「何しにきたの？」とにこやかに話しかけてくれた。理由を話したら「かまくらの中で朗読なんて、素敵ねえ、聴いてみたかった…今ちょっとお願いできるべか…無理よね、ごめんねえ」とおっしゃったので、日本酒の試飲もいろいろいただいたので、ぜひぜひ！その御礼代わりにと、お母さん2人は試飲コーナーをいったん閉め（笑）酒屋さんの中に入り、急遽、朗読会をしたのだ。その詩を人前で朗読をするのはそこが初めて。読み終え、どんな反応かドキドキしながらお母さんたちの顔をみると、ぽろぽろ泣いていた。「じーんときて。ごめんね。久しぶりに泣いたわ」「あったかい」「ありがとね、本当ありがとね」と感謝の言葉を何度もくださった。それを聞いて、私もすごく嬉しかった。

今回、体験プログラムに参加した福島の学生さんたちや、社会人チームの皆さん、酒屋のお母さんたちに、朗読を通して、いろいろな感想をいただいた。何かの気付きやきっかけ、誰かの前向きな気持ちに繋がっていたなら、本当に嬉しい。

絵本の読み聞かせからはじまった私の夢。私にとっても改めて、言葉のもつ力を感じた出来事になりました。

このあかりみたいに、誰かの心をあたたかく灯せる、そんな伝え手でいたい。寒くてもほっとできるそんな伝え手を目指したい、と思いました。

素敵なプログラムに参加させてもらいました。
感謝です。

そうそう、かまくらの中って意外とあったかい。
雪って冷たくないんだな、やっぱり。

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