ONE MEDIAのインスタグラム(onemediajp) - 1月21日 18時01分

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「真ん中の点に、マルつけたくなるんだよね〜」

昔、友達がため息まじりにつぶやいてた。

彼女はトランスジェンダー。
書類の性別欄を見るたびに、どう書けばいいかわからなくて不安になるらしい。

戸籍を変えたわけでもない、ホルモン剤は飲んでいるけれど体は男性のまま。

もし性別を記入しなかったら、書類の「不備」で受け取ってもらえない。
でももし「男」に丸をつけてしまったら、自分は女性だ！っていう思いが「なかったこと」になってしまう。

「お前は普通じゃない、って言われてるみたいでマジでキツい」

って彼女は言ってた。

2020年の春、公立高校の入試の願書から性別欄が消える。
性別欄を廃止するのは、神奈川県、福岡県といった14道府県。
セクシュアルマイノリティーへの「配慮」が理由なんだって。

考えてみれば、高校の入試の願書に性別を書く必要ってない。

だって高校入試は、その学校に見合った学力のある子を選ぶためにあるんだから。
試験にパスできる力があるなら、性別は特に気にしなくてもいいよね。
自分の体と心の性別に違和感がある人にとっては、性別欄が消えることで、なくてもいいストレスを感じずにすむのかも。

でもちょっと思うのが、性別欄をなくすことだけが「配慮」なのかな？ってこと。

この文の最初↑で話した彼女は、ほとんど学校を休んでた。
彼女が学校に行ってなかった、行けなかった理由って、たぶん性別欄だけが原因じゃない。

私たちが暮らしてる社会って、思った以上に「男」と「女」に分かれてる。

学校なんか特に、トイレ、成績表、部活の顧問に出す書類、制服、体育の時間…いろんなところに、みんなが男と女のどちらかに別れるはずだっていう前提が隠れてる。

女友だちと話す「今彼氏いるの？」っていう雑談にだって「あなたの恋愛対象は異性なんでしょ？」っていう当たり前が入ってる。

もしかしたら彼女は、周りや社会から降ってくる共通前提になじめなくて、苦しくなってしまったのかもしれない。

「配慮」ってたぶん、性別欄を廃止する、みたいに世の中の仕組みがただ変わるだけだとあんまり意味はなくて

仕組みが変わることで、みんなで「私が当たり前だと思っていることは、隣のあの子にとっては全然違うのかも」って、「私とあなたって全然違うけど両方ともアリだよね」って、思えるようになることに意味があるんじゃないかって思う。

で、そういう考え方って性別に関することだけじゃなくて、どんな人や物事に対しても言えること。

「男であっても女であっても、どんな性のあり方をしていてもいいじゃん。面白いじゃん」

って言えるような未来って意外とすぐそこにきてる。
社会が勝手に変わるんじゃない、私たちが変わるから社会を変えられるんだ。

文：@enmami000

私たちができる「配慮」ってなんだろう？コメントで教えてね！


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