#激長文注意 #もはやブログ 夫「どうしてスーパー赤蜘蛛をフリーソロしようと思ったんですか?」 裕介さん「少し前に、オノルドの本を読んだからかな〜」 と茶化したあと、 「あの長いハンドクラックを、フリーソロで登ったら、どんな気持ちになるかなって思ってね…」 と話してくれたのが印象的で、それ以来、「スーパー赤蜘蛛」の名前は私の頭にこびりついていた。 ・ その後、ユージさんがレッジトゥレッジで登ったときの記事を読んで、この場所に行くぞ、という気持ちは本物になった。気づいたら、夫は色んな文献やインターネットから情報を収集し、スーパー赤蜘蛛について調べてくれていた。 ・ ・ 10/2、トライ前日、甲斐駒ケ岳山頂の神社で、「二人とも無事で楽しい山行が出来ますように」とだけお願いした。 ・ 10/3、当日朝、アプローチで迷って3時間くらいかかって取付に到着。初めて訪れるAフランケの壁は、スケールがいつもと違いすぎて、見えているクラックが何メートルなのかよく分からない。 ・ 1P目は夫がリードしてOS。フォローの私も、1本目のヌンチャクを回収したら、ギュンとギアが入った。こんな秋晴れの日にここに来れただけで満足だけど、やるからには悔いのない登りをしたい。フォローでもノーフォールを目指す。諦めないぞ。という思いが通じたのか、なんとか落ちずに登り切れた。 ・ 2〜4P目は、気持ち良く高度を上げていくオープンブック。からの、単純に見えてひねりのあるスラブ。こわいけど楽しかった。ここの花崗岩は瑞牆のそれよりだいぶツルツルだ。 ここまでで、だいぶ胸がいっぱいだけど、メインディッシュはこれから。大テラスから簡単なコーナーとフェイスを経て、いよいよスーパークラックとのご対面。スーパークラックを見たら、楽しい予感しかしなかった。 ・ ルート全体の核心ピッチである7P目を夫がリードするが、終了点直下で惜しくもフォール。フォローの私も、核心の始まりである、左のクラックに移ったあたりで落ちた。 想像していた難しさと全然違っていた。急にフットホールドが乏しくなり、クラックも細くなる。ちゃんとつま先まで踏ん張れていないと、簡単に滑ってしまいそうだ。自分がここにとどまれているのが不思議になるような感覚。粘ってはみたけど、技術的にも精神的にも、ここを切り抜けるだけのものを持ち合わせていなかった。 ・ 少し休んで、8P目を私がリード。長く続くハンドクラックを堪能できるピッチ。なのだが、出だしはクラックがやや細い。かろうじて切り抜け、ハンドクラック地帯に入る。ここからは持久力勝負。下を見ると、登ってきたクラックがきれいによく見えて、なんだか嬉しかった。 がっつりフットジャムをきめているのに、右足がぷるぷると震え始めた。ジャミングがよくきいているのに、ひきつけてロックする動作が段々とできなくなってきた。軟弱な自分の身体には、それまでの山歩きとクライミングがだいぶこたえてるらしい。でも、自分の限界はまだまだ、と言い聞かせた。 ・ マントルを返して、セルフビレイを取ったときにはあたりは真っ暗。谷底から上がってきた霧に包まれていた。8P目をOSできて嬉しいはずなんだけど、なんだか夢のようだったな…としばし呆然とした。 ・ ・ 登ってみると、これをフリーソロした人間がいるという事実が尚更信じられない。裕介さんは、私の100倍は功徳を積んでいるに違いない……。そうでなければおかしい。 ・ ・ もっと強くなって、来年はレッジトゥレッジに挑戦しようと話し、翌日下山。ルート間違えて登れなかった9P目も、ちゃんと完登しなきゃな。 ちなみに、帰宅後一番に、裕介さんのスーパー赤蜘蛛フリーソロの記事を読み直した。 ・ ・ ・ 1枚目: 動画の方がスーパークラックのスケール感伝わるかな?夫はこの動画の直前に、なぜか今日のクライミングを総括しだしていた。 2枚目: 静止画バージョン 3枚目: 7P目取付からの風景 4枚目: 3P目終了点から。下に見える白い四角い岩のあたりが1P目取付 5枚目: 1P目取付から見えるAフランケ。奥に摩利支天。めっちゃきれい #snsは自己満足

dream_mocoさん(@dream_moco)が投稿した動画 -

植田夢月のインスタグラム(dream_moco) - 10月8日 23時16分


#激長文注意 #もはやブログ
夫「どうしてスーパー赤蜘蛛をフリーソロしようと思ったんですか?」
裕介さん「少し前に、オノルドの本を読んだからかな〜」
と茶化したあと、
「あの長いハンドクラックを、フリーソロで登ったら、どんな気持ちになるかなって思ってね…」
と話してくれたのが印象的で、それ以来、「スーパー赤蜘蛛」の名前は私の頭にこびりついていた。

その後、ユージさんがレッジトゥレッジで登ったときの記事を読んで、この場所に行くぞ、という気持ちは本物になった。気づいたら、夫は色んな文献やインターネットから情報を収集し、スーパー赤蜘蛛について調べてくれていた。


10/2、トライ前日、甲斐駒ケ岳山頂の神社で、「二人とも無事で楽しい山行が出来ますように」とだけお願いした。

10/3、当日朝、アプローチで迷って3時間くらいかかって取付に到着。初めて訪れるAフランケの壁は、スケールがいつもと違いすぎて、見えているクラックが何メートルなのかよく分からない。

1P目は夫がリードしてOS。フォローの私も、1本目のヌンチャクを回収したら、ギュンとギアが入った。こんな秋晴れの日にここに来れただけで満足だけど、やるからには悔いのない登りをしたい。フォローでもノーフォールを目指す。諦めないぞ。という思いが通じたのか、なんとか落ちずに登り切れた。

2〜4P目は、気持ち良く高度を上げていくオープンブック。からの、単純に見えてひねりのあるスラブ。こわいけど楽しかった。ここの花崗岩は瑞牆のそれよりだいぶツルツルだ。
ここまでで、だいぶ胸がいっぱいだけど、メインディッシュはこれから。大テラスから簡単なコーナーとフェイスを経て、いよいよスーパークラックとのご対面。スーパークラックを見たら、楽しい予感しかしなかった。

ルート全体の核心ピッチである7P目を夫がリードするが、終了点直下で惜しくもフォール。フォローの私も、核心の始まりである、左のクラックに移ったあたりで落ちた。
想像していた難しさと全然違っていた。急にフットホールドが乏しくなり、クラックも細くなる。ちゃんとつま先まで踏ん張れていないと、簡単に滑ってしまいそうだ。自分がここにとどまれているのが不思議になるような感覚。粘ってはみたけど、技術的にも精神的にも、ここを切り抜けるだけのものを持ち合わせていなかった。

少し休んで、8P目を私がリード。長く続くハンドクラックを堪能できるピッチ。なのだが、出だしはクラックがやや細い。かろうじて切り抜け、ハンドクラック地帯に入る。ここからは持久力勝負。下を見ると、登ってきたクラックがきれいによく見えて、なんだか嬉しかった。
がっつりフットジャムをきめているのに、右足がぷるぷると震え始めた。ジャミングがよくきいているのに、ひきつけてロックする動作が段々とできなくなってきた。軟弱な自分の身体には、それまでの山歩きとクライミングがだいぶこたえてるらしい。でも、自分の限界はまだまだ、と言い聞かせた。

マントルを返して、セルフビレイを取ったときにはあたりは真っ暗。谷底から上がってきた霧に包まれていた。8P目をOSできて嬉しいはずなんだけど、なんだか夢のようだったな…としばし呆然とした。


登ってみると、これをフリーソロした人間がいるという事実が尚更信じられない。裕介さんは、私の100倍は功徳を積んでいるに違いない……。そうでなければおかしい。


もっと強くなって、来年はレッジトゥレッジに挑戦しようと話し、翌日下山。ルート間違えて登れなかった9P目も、ちゃんと完登しなきゃな。
ちなみに、帰宅後一番に、裕介さんのスーパー赤蜘蛛フリーソロの記事を読み直した。



1枚目: 動画の方がスーパークラックのスケール感伝わるかな?夫はこの動画の直前に、なぜか今日のクライミングを総括しだしていた。
2枚目: 静止画バージョン
3枚目: 7P目取付からの風景
4枚目: 3P目終了点から。下に見える白い四角い岩のあたりが1P目取付
5枚目: 1P目取付から見えるAフランケ。奥に摩利支天。めっちゃきれい
#snsは自己満足


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2018/10/8

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