峯岸みなみのインスタグラム(minegishi_31chan) - 2月11日 18時35分

音楽劇「三文オペラ」本当に本当に終わってしまったんだな...という実感が押し寄せてきました。この感覚を忘れないうちに、今の気持ちをつらつらと。
ただの観劇好きが、初めての舞台をやりきるまでの道のりは楽なものではありませんでした。12年、AKBの活動を通して色々なお仕事をさせていただいたつもりですが、まだまだまだまだ知らないこと、新しい世界があるんだなって思わせてもらいました。お芝居をする上での「呼吸」「リアクション」がまずできない、できない。本番を迎えられるのかと当初は不安で仕方ありませんでした。んがぁ、谷さんの献身的な指導、白井さんとの秘密の特訓、松岡さんとの居残りミーティング、みゆちゃんとの個人レッスン、経験豊富な役者の皆さんのアドバイス、色んな方に支えられて、自分の中で生まれるものが出始めた時、それを面白いと感じられるようになりました。私が演じたルーシーは物語が半分過ぎた頃に登場します。幕が開いてからの1時間40分は正直、孤独との戦いでした（笑）でも始まった瞬間から「三文オペラ」は繋がっていて、みんなからのバトンを受け継いでると思ったら怖くなくなって、お芝居は1人でするものじゃないんだなと思えました。毎公演毎公演、松岡さんマクヒィスやみゆちゃんポリーの台詞が変われば、峯岸ルーシーにも違う感情が芽生えて...そんな日々がとても新鮮で楽しかったです。
「三文オペラ」で描かれていることは全然他人事なんかじゃなくて、今の私達にとって身近なことで、目を背けてんじゃねーよ、ばーか！って言われてるみたいで、それを私達がお客様に提示してて、とても不思議な感覚でした。自分にも問いかけながら、観てくれている方の中でも何かもやもやした感情が生まれていればいいなって。本当はテレビぐらいの規模で、できるだけ多くの人に観てもらいたかったくらいなんだけど、でもそれじゃダメで。選んで足を運んだからこそ心に刻まれるものがあるというのが演劇で...今回お金を払い、時間を割いて観に来てくださった皆様にとって、必要だったと感じられる時間になっていれば幸いです。
決して、上品ではないはすっぱ（初めて使った）なキャラクターのルーシーちゃん。本気で恋をしたことがある女性に少しでも共感してもらえるような、可愛がってもらえるような女の子に映っていたらいいな〜。私自身、ルーシーの幸せな未来を祈っております。
舞台に上がらないスタッフの皆さんにも沢山助けられたこの期間...本当に人に恵まれた現場だと思いました。本気でやっていれば多少のぶつかり合いは起こること、達成した後のお酒は美味しいこと、心からの拍手が嬉しいこと。いっぱいいっぱい感じ、学びました。
初めての舞台がこの「三文オペラ」で本当に良かったです。もし誰かがこの作品を観て、舞台に声をかけてくれたりしないかな...なんて悠長なことも言ってられませんので、自分で宣言しよう。また、絶対に演劇がしたい！そして、このカンパニーの皆さんに再会したいし、観に来て下さったお客様とも再会したい。する。
最後に、人間がツクルもので人間が感動するということに直面して、あー谷さんすげぇ...志磨さんすげぇ...役者さんってすげぇ...って、毎日心底思いました。そんな中に自分が一つのピースとして参加できたことが光栄でした。これからも人の心を動かせる表現者を目指して頑張ろう。でもあともう少しだけ「三文オペラ」に浸っていたい。今は、そんな気持ちです。

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