川上未映子のインスタグラム(kawakami_mieko) - 1月23日 10時54分

いつもは電動自転車で7分で着く幼稚園に、今日は歩いて、40分もかかった。
あんのじょう、歩いて10分もたたないうちに長靴の中に雪が入って、靴下脱がせ、タオルで拭き、など、仕事するまえに案件が多くて疲れ果てる。
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でも楽しそう。喜んでいる顔をみるとうれしい。よかった。ふかふかんとこ一緒にたくさん踏む。雪の日の思い出、いいね、と言って歌いながら歩く。木にこんもり積もった雪みてると、グレムリン思いだす。とはいえ、仕事はじめるまえにできることなら一回、仮眠はさみたい。きのう眠れず。
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というか、子どもと共に生きること、つまり現在、最優先に育児があり、核家族で、仕事もかなりしているが、冷静に考えて、何年経っても、これってわりと無理なんじゃないかと思うこと、まだ、しばしばだ。このうえないしあわせな瞬間の連続と、「この疲労ってほんまのことなんかなあ」という完全白目状態をくりかえし、はや5年。ぶじに5年。何よりもかによりも、息子がすくすく、これがいちばんありがたい。
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とはいえ、つらかったことは忘れられない。もちろんわたしのつらさなんてつらさに入らないような、もっとつらい状況の人もいるけれど、個人の体験は良くも悪くも個人にとどまる部分がある。比較ができず、また比較じたいが意味をなさない位相が、個人の体験には存在する。腹を切り、3年間、睡眠時間ほぼ2時間、なんとか産後クライシスをやりすごせたことはしかし、どこか自信にも繋がっている。10年が経ち、息子が独立して再びひとりになったら、もう、なんでもできそうな気がする。

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