佐藤嘉洋のインスタグラム(yoshihirosato1981) - 1月8日 00時48分
『#辞書の旅』振り返り(22)
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私は偽善者である。
昔からチャリティやカンパなど、余裕のある範囲の少額ではあるが、寄付をしている。
しかしそれらは、私の完全無欠なる良心ではなく、 *
「善行を重ねたから、きっと自分の身にも何かいいことが起こるはずさ」
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という打算的な考えがあるからだ。
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また、私は偽善者でありながら、かなり目出度い奴でもある。
昨年空き巣にあって一文無しになったとき、
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「よし、これは面白いことが起こったぞ。今まで積み重ねた自分の偽善がどのような形で還ってくるだろうか」
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そりゃ少しは落ち込んでみたものの、本当にそう思っていたのだ。
実際はどうであったか。
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たくさんの方からお見舞金をいただき、友人が親身になってカンパサイトを立ち上げてくれて、K-1プロデューサーのアドバイスからふざけて出した空き巣記念『#ただじゃ終わらねえぞ』Tシャツがバカ売れし、空き巣記念に出たラジオが大ウケして準レギュラーを獲得し、雑誌『HIMO(12月号で休刊)』の表紙トップモデルにも抜擢され、Abema TVで『#佐藤嘉洋ランキング』のコーナーまで出来てしまうという『ただじゃ終わらねえぞ』ぶり。
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見たかバカタレ。
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しかしながら、こういったこともさることながら、空き巣に遭って一番よかったと思えたことは、打算抜き、偽善抜きにして、人の縁を再確認できたことである。
あるお世話になっている方からすぐに電話が入り、
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「こういうときは変な奴も近寄ってくるから気いつけーや。でもな、もし当座のお金に困ったら、誰に借りんでも大丈夫やで。真っ先に俺んとこに連絡してこいや。なんぼでも工面して助けたるさかい。遠慮せんでいいでな」
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私は電話越しに90度に腰を折った。
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この人だけじゃない。
皆が驚くほど、あったかかった。
一時的にお金はなくなったが、より人のあたたかさに触れられたのだ。
空き巣という素晴らしい経験のおかげだ。
そして、「お金よりも人の縁を大事にする」という自分の生き方が、個人的には性に合っていたし、それがまさしく自分を救ったのだから、「情けは人の為ならず」って本当だなあ、と感じた。
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偽善者万歳。
私万歳。
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情けは人の為ならず…失意のどん底にある人に同情の手を差し寄せるのはもちろん純粋な動機に基づく事で他意は無いが、やがて、自分が逆境に立ったときには、相手から救いの手を差しのべられることにもなるものだ。〔近時誤ってこの諺を「情けをかける事は本人自立の為に良い結果をもたらさないものだ」と解する向きが少なくないようだ〕
#情けは人の為ならず
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2018/1/8